空に向かって育つ「空豆」

大きなさやの中に大粒の豆が3~4個。さわやかな初夏の味覚。旬を感じられる食材です。

歴史

ソラマメは、西アジアや北アフリカ発祥と言われ、日本へは奈良時代に、インドの僧侶によって中国から伝えられたそうです。
明治時代から栽培が始まり、品種改良を繰り返しながら、現在の大粒の「一寸ソラマメ」が多く栽培されるようになりました。
さやが、上(空)に向かって伸びるように実がつくので、「空を向いた豆」が名前の由来で、熟すると下向きになります。
皮の中が「蚕が作るまゆ」のようなので、蚕豆とも言われます。

産地

生産量が最も多いのは、鹿児島県です。
愛媛県でも多く栽培されています。

栄養

栄養価は、タンパク質、糖質、ビタミンB1、B2、C等のほか、カリウム、鉄、銅等のミネラルも多く、皮には食物繊維も多いです。
収穫した瞬間から、栄養価が落ちていくので、新鮮なうちに調理しましょう。

近年は、12月頃から出回りますが、初夏(5~6月)の旬が一番おいしいです。

選び方

さやがきれいな緑色、うっすらとうぶ毛が生えていて、節の部分の変色もなくて、ふっくらしているものを選びましょう。
また、さやから出したものより、さや付きのものを選びたいものです。

保存方法

生のままでも、ゆがいても、冷凍保存できますが、ゆがいたものの方が調理するときに便利です。

調理方法

さやから出して、ゆがいて食べるのが定番です。
ごはんに炊き込んだり、薄皮をむいてスープ、天ぷら、白和え、サラダ、炒め物にしてもおいしいです。
でも、もっと簡単で、おいしい食べ方があります。
それは、…<焼きソラマメ>
そのまま、フライパンで両面を焼いて、さやから出して食べると、水っぽくなく、ホクホクで、本当においしい!だまされたと思って、さやごと焼いてみて下さい。

焼きソラマメ

材料(4人分)

ソラマメ
8本

つくかた

1.さやの片方に切れ目をつける。

2.フライパンに何も入れないで、ソラマメを並べてふたをする。

3.弱火~中火で片面を5分位、ひっくり返して5分位、焦げ目がつくまでじっくりと焼きましょう。

野菜ソムリエ自己紹介

加藤智子

藤田冨美江

私は、野菜ソムリエの藤田冨美江です。
西条市の「食の創造館」で、地域で採れた野菜や果物を使った料理教室をしています。
西条市は一年を通して、おいしい野菜や果物がたくさん収穫されます。
これは、全国的にも珍しい地域です